パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

Home,sweet home.

Home,sweet home. (B‐PRINCE文庫)

Home,sweet home. (B‐PRINCE文庫)

再読。読むたびに、「ああ、この話好きだなあ」と実感する。
受けが攻めを監禁する、という倒錯的な設定がめくらましになっているけれど、本質はとてもシンプルかつ普遍的。愛されなかった子どもたちが手をとりあって家族をつくる、やさしくせつない擬似家族の物語。
この小説(の特に一話目)に書かれているようなことが、私が物語に求める根源、のようなものなのだろう。
いてもいなくても苦しい、家族というもっとも近い他者。