パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

あなたは私の希望の星

あなたは私の希望の星 (IDコミックス GATEAUコミックス)

あなたは私の希望の星 (IDコミックス GATEAUコミックス)

WEBコミックスの書籍化。
コマのひとつひとつにありったけの「描きたいこと」が詰まっている。とにかくネームが多くて話の流れをつかみづらいところはあるけれど(元が細切れのWEBコミックだったからか)、深く掘り下げた心理描写に光るものがある。来月の新刊がたのしみ。
かわいそうな子どもより面倒くさい大人に萌える私は、断然光星さん派である。

彼と彼氏の秘密

彼と彼氏の秘密 (プラチナ文庫)

彼と彼氏の秘密 (プラチナ文庫)

百香さんは「なよびかな恋」のような、しっとり叙情的な大人の駆け引きを書く一方で、ぶっとんだポルノも書く作家さんだ。この本は後者で、男性向けさながらの過激な性描写が延々と繰り広げられる。まったく頭を使う必要のないエロ本なので瞬く間に読み終わった。
個人的には直接的な描写がなくてもじゅうぶん隠微な雰囲気を味わえる、しっとりの方が好み。

11月まとめ

BL小説:18冊
BL漫画:25冊
一般漫画:3冊
一般小説:2冊
雑誌:1冊
計49冊


======


想像はしてたけど少ない…。読書へのモチベーションが、地を這うがごとく低落していた。猛省するばかり。
以下、今月おもしろかった本たち。

水無月さらら「新進脚本家は失踪中」 現実の厳しさを見据えながらも大きなやさしさにあふれた母の手のような物語。地位も名誉も手に入れながら心に空洞を抱えた美丈夫と愛を見失ってさまよう美少年という組み合わせは、水無月さんの真骨頂。
月村奎秋霖高校第二寮リターンズ」3巻 祝!大団円。最後までほんとうに楽しかった。
榎田尤利「永遠の昨日」 生きること、死ぬことを真正面から描いた骨太の小説。笑えて泣けて、じんわり沁みます。

アユヤマネ「ネクタイとカマキリ」 ほのぼのした絵でもって、するどく心に切り込んでくる。大好き。
高久尚子「僕はすべてを知っている」 犀川先生のヘンタイ紳士っぷりに悶絶!おとなのかわいげ満載。
吉野ルカ「パパの恋人」 地味ながら滋味な1冊。ふとしたまなかいに滲む、云い尽くせない想いのやりとりに感情をかきたてられる。
梶本レイカ「ミ・ディアブロ 暗い、怖い、痛い、三拍子揃っているのに目が離せない!
依田沙江美「よろめき番長」 不思議ちゃんを描かせれば、依田さんの右に出るものなし。読めて幸せ。