パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

午後の音楽室

依田沙江美の挿絵にほれぼれ。
淡々と乾いた筆致で描き出される、若く柔い魂。五年後の彼らはどうなっているんだろうな、と想像してみる。描かれているのは無知と先の見えない不安と焦燥だけだ。
でもそれらこそが若さかもしれないとも思う。何もないから、彼らは前に進むことができる。