パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

同人誌1冊

電気犬工場「こころなんてしりもしないで」
私は何を隠そう、ろくでなしの攻めが大好きでして!
女と見れば口説き、男と見れば張り合い、プライドと図体ばかりでかくて、恋人にも平気で舌打ちしたりとか!我ながら、なんでそんなしょーもない奴を…と思うのだけど、好きなんだからしかたない。
好きになってしまった負い目で臆病になる一方の佐山と、男に惹かれる自分を認めまいとして居丈高に振舞う秋口のぎすぎすした探りあいは、恋の不安や疑心暗鬼が漲っていてすごくよかった。傍若無人な秋口に振り回されつつも、ほんとうにだいじなことだけはけっして譲らない佐山の芯の強さが好きだ。