かわいくなくても

かわいくなくても (幻冬舎ルチル文庫)

昨年「なんか、淫魔が〜」で話題になっていた松雪奈々さんを初読み。
見た目は男前なのに中身は女の子以上に夢見がちなオトメンくんというと、砂原糖子「ミスター･ロマンチストの恋」の千野くんが浮かぶ。
きらきらの初恋物語だった「ミスター・ロマンチスト〜」に対して、こちらはどろどろ(？)の四角関係。同じ題材つかっても、作り手が変わればやはりまったく異なる話になりますね。
主人公の幼なじみである攻めは、ゲイであることをカミングアウト済み。
ずっと攻めに片想いしている主人公だけど、彼の好みである「かわいい男の子」とは程遠い容姿が気がかりで気持ちを伝えられない。
一方の攻めも主人公のことを想っているのに、ノーマルだと思い込んでいるがために彼と正反対のタイプとばかり「遊び」の付き合いを繰り返している。
ふたをあけてみれば犬も食わないお話に付き合わされてしまった当て馬二人が、なんともお気の毒…。もうユーたちふたりで付き合っちゃいなヨ！