パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

それから、君を考える

それから、君を考える (Canna Comics)

それから、君を考える (Canna Comics)

これまたすばらしい新人作家さんの登場。
誰より大切な友だちに恋をした。その痛みと輝きがあますことなく詰め込まれた一冊。
田舎育ちで東京に憧れていた私は、「ここにはやりたいことがない」というタカシの気持ちが痛いほどよくわかって、わかるだけに、最後まで笑ってタカシを送り出したヤスの気持ちが切なかった。
大人と子どもの狭間で揺れ動く気持ちが丁寧に繊細に描かれていて、読んでる間ずっと、いろんなことがあふれてとまらなかった「あの頃」の空気に包まれていた。