パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

3月のライオン 6

3月のライオン 6 (ジェッツコミックス)

3月のライオン 6 (ジェッツコミックス)

圧倒的。
この世にははかり知れない苦しみやつらいことが山ほどあって、自分にできることなんて何もないのかもしれないけれど、なんとかして手を差し伸べたい。なにがなんでも、物語では「救い」を描きたい、というウミノさんの迸る覚悟がひしひしと伝わってきた。こんな真摯な戦いを目の当たりにして、心震えないわけがないだろう。
私ならどうしただろう、私に何ができるだろうと、読んでからずっと考えている。
青春の大気圏に突入する先生のとなりで、電卓叩いて恩返しの算段をたてる零くんが、ウミノワールドのなんたるかをカンペキに体現していた。
恋愛に関してはとことんおぼこなのに、お金のことになるととたんに大人。なんて愛すべきやつらなんだ。