スニーキーレッド 2
暴力からはじまった不良大学生のハルと、フリーターの三崎。
大学卒業を控えたハルは就活をはじめ、三崎も正社員試験を受けることに。変わっていく季節、広がっていく環境のなかで、あいまいだったふたりの関係は変化してゆく。
ずっといっしょにいるということは、苦しいことやつらいことも分け合っていくこと。
就活って結局は本人にしか決められないことだけに、ストレスを抱え込んでしまいがちだよね。
ハルは自分のことをしゃべりたがらない性質だし、三崎も下手にハルの問題に首をつっこんで邪魔したくないけど、つらいなら話してほしいって気持ちもある。そのうえ、ハルのストレスの捌け口にされて、それを喜んでしまう三崎のMっ気もあり(笑)、なおさらややこしいことに。
邪険にされてもめげずにつながろうとする三崎さんは、さすがに年上。ほうっておくより、関わっていくほうが面倒なことも多いのに、三崎はハルを放っておけない。そして、ハルもまた、そういう三崎のことを暴力の対象にしたくないと思うようになる。
いままではなんでも、嫌なことがあったら殴っておしまいにしてきたハルが、三崎には弱いところを晒しても大丈夫だということにやっと気づく。
歪な出会い方をした三崎とハルが、こんなまっとうなパートナーになれるとは、正直1巻のことには想像していませんでした。
世間の物差しに合わせるのではなく、自分たちなりの人生を見つけたふたりに幸あれ。