パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

君の夢を見ている

君の夢を見ている (バーズコミックス ルチルコレクション)

君の夢を見ている (バーズコミックス ルチルコレクション)

ARUKUさん原作の漫画って、誰が作画してもARUKUさんの世界観そのままだなぁ。ストーリーだけじゃなくて、ネームまでARUKUさんがやってるんじゃないかって気がする。モノローグがARUKU節全開。
他人が描くことで薄まるどころか、個性がより強調されるのがすごい。圧倒的なオリジナリティ。あとがきにコウキ。さんが「幸運と恐怖と喜び」と記しているが、たしかにARUKUさんみたいな才能の塊と共作するのは、一種の格闘技みたいなものだろう。
ARUKUさんの描く寓話的な物語にコウキ。さんの今風の絵柄は合うのかな…?と心配してたけど、ちょっと天然はいってる由比くんのかわいさや、後半のSF展開まで見事に可視化されていた。原作へのリスペクトにあふれた仕事に感動。
ただひとつ、うさんくさいハンサム攻めだけは、ARUKUさんの絵で見るのがいちばんしっくりくるなぁ。コウキ。さんのスタイリッシュな絵柄だと、さわやかすぎてうさんくささが足りない。笑