パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

恋ときどき、焼きサバ定食

恋ときどき、焼きサバ定食 (GUSH COMICS)

恋ときどき、焼きサバ定食 (GUSH COMICS)

クールな店員・仁にひと目惚れして、労働者が集う定食屋に通うエリート証券マンの永瀬。女にも男にもモテまくってきた永瀬だが、ノンケの仁はいつまでたっても冷たい態度。それでも、無駄な自信と無闇なポジティブ・シンキングで、永瀬は短い昼休み、仁の元へ通いつづける。
永瀬のアホなナルシストっぷりが、YAWARAの風祭さんみたいで笑ってしまう。笑
本人はめちゃくちゃかっこよくキメてるつもりだけど、当然、ノンケの仁に通用するはずがなく。昆虫好きの仁を昆虫館にエスコートしてイナゴの佃煮を「あーん」されて卒倒したり、たまたま通りがかっただけのはずの仁の店のまえで盛大に腹を鳴らしたり。仁にかっこよく思われたいと頑張るほど、かっこ悪いところを露呈してしまう。
でも、おかん気質な仁はむしろ、情けなくてかっこ悪い「素」の永瀬のほうがよっぽどかわいい。
恋してどんどんバカになっていく攻めと、それに比例してどんどん男前になる受けのギャップがおもしろかった。