ラブリー・シック 4
- 作者: 大峰ショウコ
- 出版社/メーカー: オークラ出版
- 発売日: 2007/02/10
- メディア: コミック
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やりきれない想いもすべて自分の胸のうちに飲み込んで、鷲見の傍らにいようとする尚之の健気さに、涙涙。
突然降りかかった悲劇にうちのめされ、試すようなワガママで鷲見を振り回すばかりだった尚之が、自分の足で立とうとしてる。ただ与えるだけで、尚之に何も望むことのない鷲見の見えない虚無にも、尚之はもう気づいている。
あのワガママ坊主が、大人になったなあ。一方的に尚之を守ろうとする鷲見と、彼の愛情を裏切るまいとして籠の鳥になっている尚之の関係は歪なものだけど、たとえどんな思惑があったにしろ、あのうちのめされていた少年をここまで立ち直らせたのは、鷲見の惜しみない愛情があったからこそだ。寄りかかるだけじゃなく、支えあって生きていくために、尚之は必死で変わろうとしている。
コメディとシリアスの緩急も鮮やかで、ストーリーも俄然面白くなってきた。脇を固める球磨先生と律子さんカップルのかかあ天下な夫婦漫才もいいなあ。BLでこういうノーマル・カプが楽しめるって貴重だ。